【映画】君と歩く世界

【映画】君と歩く世界

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去年のカンヌ映画祭に出品されたときから気になっていた。

ジャックオーディアールは、劇場で『真夜中のピアニスト』、家で『リード・マイ・リップス』をみたことがあるが、どちらもなかなか面白かったという印象があったので、マリオン・コティヤールが主演ということもあり、興味があった。

思っていた以上に、明るくてノリの良い映画という印象だった。

脚の切断に関しては、もちろんそれなりにショックを受けるところは描かれているけど、リハビリがうまく行かずにイラついたり、脚があるような気がして云々、というような、よくある苦悩みたいなものは描かれず、リハビリ→義足、と順調に順応していくように描かれている。

むしろ男性主人公のアリの仕事(バイト)や家族のエピソードの方がいろいろと描かれていて印象に残った。特に、賭け格闘ノシーンはこの映画のハイライトの一つかも。

終盤もアリに関する大きな出来事があるのだが、「この時点でこんな出来事が起きるなんて、ちょっとエピソード詰め込みすぎじゃないか?」と心配していたら、案の定、最後はいろいろと消化不良な感じになってしまった。ただ、映画としては序盤に脚切断という大事件が起こっているし、最後にオチをつけてどうのという話でもないのだが。

最近、わりと映画に欠かせない気がしているクラブのシーンもある。あと、ちょっと笑っちゃうぐらいベタに盛り上がるシーンもあって、なかなか楽しめた。

あと、マリオン・コティヤールのお色気シーンも、ちょっと異色でおもしろい。こちらもちょっと笑っちゃうような場面もある。

「イイ話」とかお涙頂戴的なものを期待するような人にはもちろん合わないが、ふつうにフランス映画とか英米の低予算映画が好きな人ならそれなりに見所はある映画だと思う。